私は良く羽田空港を活用しているので会社で良く、タクドラ仲間さんから聞かれますが、
いつも一言、回答
羽田空港は稼げませんよ
いきなりつまらない結論ですみません。
羽田空港は、東京都大田区の海沿いにあり、都心に向かうお客様を乗せるので、ミドル、ロングというイメージが湧きますよね。確かに羽田空港定額料金は6900円(千代田区定額)からあり、青タン(深夜割り増し)ともなると万収の可能性も大きくなりますね。でも、忘れてはいけないのは、近場、大田区内の蒲田や糀谷にもホテルが多くあり、近距離のお客様も大勢利用するということです。糀谷ならまだしも空港施設内移動(国内線から国際線のターミナル間移動)も頻繁に利用され、1500円程度で完了することもザラです。
羽田空港がギャンブルと言われる所以
羽田空港に並ぶことをよく羽田ガチャと言われたりします。つまり、どんなお客が出てくるかわからないという意味です。もちろんタクシー稼業全て、ガチャと言ってしまっても過言ではありませんが、街中の流しでは、過去の経験則や実績を考慮して、できる限り高単価のお客様を拾えるポイントが皆様にはあるかと思います。反面、羽田空港は一度並んでしまえば、順番にお客様を待つしかなく、目的地のお客様を選ぶすべもありません。
2時間以上待って、空港施設内移動という結果も千葉や埼玉へのおくりも同じ同じ列の中に混在します。
羽田空港に並ぶのは好きな乗務員さんはよく、「ギャンブル好き?」と言われることもあり、過去に、美味しい経験(羽田から成田、茨城、静岡など)を味わうと、街中の流しで5000円クラスの単価でも満足いかず、もっともっと、楽して高営収を手にれたい。という心理になっていきます。
まさにギャンブル、一攫千金を狙うべく羽田空港に並んでしまうのです。
もちろんそんな乗務員さんばかりではないのですが、羽田空港に一生懸命通って、2時間待って結局空港施設内移動。よし次こそは!これだけ並んだんだ!次は万収頼むよ!と神頼み。
長時間並んだからといって必ず高単価が引けるとは限りません。パチンコで、ずーっとお金を投入して全然大当たりが出ない状態で、
「ここまでお金を注ぎ込んだんだ!そろそろあたるぞ!」とう心理状態になるのと一緒なことから
「羽田空港に並ぶのはギャンブル好き」と思われる理由なのではないでしょうか
(パチンコをやらない人にはわかりにくい例えですみません)
羽田空港を効果的に活用する方法
それでも羽田空港は、東京のタクシ乗り場としては大事は施設です。稼げても稼げなくてもタクシーは存在する必要がりますよね。では、どのようにして羽田空港を活用すれば良いか。3つの事例で説明します。
1.羽田に並ぶ日・時・タイミングを自分でルール化する
うまく稼いでいる人はほぼ、この方法で羽田空港を活用しています。私もこの方法で羽田空港を活用しています。
私のルールは第一基本として
- 羽田空港に送りで行った時、あるいは付近に行った時に並ぶ
です。
出庫後は、基本的に街中で流し営業をします。この時、車の頭は、南方向、つまり羽田方向を意識しています(普通のドライバーさんなら、儲かる方、都心や駅方面に頭を意識しますよね。これ、多分私の場合は変かもしれませんね)
そして、環七と第1京浜を線で結んで、南東方向に送った場合に、羽田空港へ舵を切ります。ただし、ここで重要な確認があります。
羽田空港のタクシープールの待ち時間や、並び具合を必ずチェックします
羽田空港 国内線 第1待機所の状況
羽田空港 国際線 第3待機所の状況
国内線はおおよその待ち時間が掲示されています。国際線は、待ち時間は表示されませんので、映像をみて、おおよそ何分くらいかな?と予測を立てて向かいます。国内線の末尾番号が該当しない場合は、国際線しか行けないので、行列が多い時には、曜日、フライト状況(到着便が集中している時間か?欧州からの到着便が多いか?)などを総合的に判断して、突入するか断念するかを決めています。
また、羽田空港が運営しているサイトでフライト状況を確認するのも手段の一つです
遅延などがあるとタクシー不足になることが多いので情報を得た時は、なるべく向かうようにしています。
おもてなしの入構証や、国際線のECD許可証のあるなし、ワゴン車か?で選択肢も変わってくるともいます。
ちなみに私は、ECDを取得済みで、担当車がワゴン車のため、選択幅は広いです。羽田空港を活用するには、選択幅が広い方が有利であることは確かです。ぜひ、おもてなしレーン入構証は取得しておいた方が良いでしょう。
詳しくは私の別ブログを参考にぜひチャレンジしてみてください
2.全て羽田で営業する
街中では一切営業しない。出庫直後、すぐに羽田空港に向かう。羽田空港でお客様をお乗せして送迎完了したら、すぐさま、羽田空港に向かう。
といういわゆる 羽田全ツッパという選択肢です。
私の同僚にこれを徹底している乗務員さんがいます。もちろん、意図的な回送は違反となるので、途中で流しのお客様を乗せることはあるにしても、自腹で首都高を使ってでも羽田空港に向かう徹底ぶりです。
その同僚の営収は、1日5万円〜8万円と振れ幅は大きいですが1年間を平均してみるとおおよそ6万円/乗務平均となっているようです。
自分で、その金額に納得がいくならば非常に効率の良い営業方法と私は思います。
私の場合、やっぱり安定して、1日8万円以上は稼ぎたいので、街中の流しを中心にうまく羽田空港を絡めて営業しています
3.無事故無違反を継続させるために一定期間利用する
これは稼ぐ。というよりも、保身の手段です。
例えば、あと一回違反をすると免停になってしまう人。またはあと少し無事故無違反で乗務すれば個人タクシーの資格に近づける!という人など。です。羽田空港で営業するから、事故違反は絶対ない!とは言えないのですが、少しでも事故違反の確率を減らす最善方法なのかな?と思います。
最後にまとめ
東京タクシー乗務員にとって、『羽田空港で乗せる!』と聞くと、なんとなくウキウキしてくる心理。実は、それほど稼げないという事実。しかし 決して稼げない。というわけではなく、羽田空港ありきで営業を行うと、ほどほどは稼げるけれども、一定金額で頭打ちがあるということをお伝えしました。
ご自身で納得のいく営収を得るために、うまく羽田空港を利用できるようになるといいと思います。
それでも私は、羽田空港の一発ミドル・ロングの美味しさが体に染み付いているので、常に車の頭が南方向(羽田空港方面)に向いてしまっていることは否めません。
また、東京の空の玄関口である羽田空港。できることなら
「タクシーがいつも全然足りない!どうなっているんだ!」
とならないようにできる限り、羽田空港タクシー乗り場に貢献していこうと私は考えています。
タクシー稼業はエンターテイメントだ!
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