「かもしれない運転」はわかっているけど常に注意向けるのは。。。
事故防止には常に
「かもしれない運転」
を心がけるように。
点呼時などでよく言われることかと思います。点呼以外でも、教習所、免許更新時の教習でもよく聞きます。
「かもしれない運転」は、確かに事故防止に非常に有効な意識の持ち方です。
しかし、我々タクシードライバーは、
「かもしれない」その先にいるお客様をお乗せしてお金をいただく稼業です。
「かもしれない」と思うあまり身動きがとれず、売り上げが減ってしまっては残念です。
「事故違反を起こさない一番の方法は運転しないこと」
などという本末転倒な状況では寂しい限りです。
そこで、私が習慣としている安全確認方法をご紹介します。
それは
ターゲットなんとなく認識法
方法は簡単
・視界に入ってきた物体・人をなんとなく認識し呟く
だけです。
この方法、私が2種免許取得に向けて教習所に通っていた時に、教官が講義の合間によく言ってた安全確認方法です。ホニャララ法とか言っていたのですが、ちょっと覚えていないので私が勝手に名付けました(^_^;
例えば下の写真のようなシチュエーション。
もちろん右側の明らかに危険そうな自転車の男の子には注意は行きます
『右側にあぶねー自転車がいるなー』と呟いた後に
『あー、左には自転車を引いて歩いている女の子がいるなあ』
と呟きます。
なんとなく認識する。とは?
道路・交差点には多くの人々がいます。
こんなにたくさんの注視と対処をするなんて、本当にタクシードライバーは大変です。
空車ともなるとお客様を拾うことも視野に入れてます。
常に全ての対象物に全力で中止することは大変疲れますし、そもそも不可能だと思います
ターゲットなんとなく認識法
となんとなく認識するだけで良いです。
右側の自転車道路に飛び出してくるかもしれない。
左の自転車が急に右にはみ出してくるかもしれない。
と常に『かもしれない運転』をすることも大事ですがやはり疲れてしまいます。
この「ターゲットなんとなく認識法」は「かもしれない運転」の一歩手前の危険予知法と私は定義します。
コツは、
『あー、左に自転車の女の子がいるなあ』
と呟くことです。コツでもなんでもありませんね。冒頭で説明した通りでした。
呟く方法は心の中でも良いですし、言葉に出しても良いです。
このつぶやきが脳内に埋め込まれ自然と注意も働くのだそうです。詳しい理屈は分かりませんが、人間の脳というのは様々な意志を経て、無意識領域でも一生懸命働いているのでしょう。
事故はコンマ数秒のうちに発生するもの。目で見てから、判断して操作、となるとほぼ手遅れになることの方が多いでしょう。
この
ターゲットなんとなく認識法
を積み重ねていくうちに、本当に危険な事象が経験的に判断できるようになります。
私が、教習所で路上教習を受けているときに同乗の教官が、路上にいる歩行者や自転車の動きをあらかじめ予測し、それを全て説明してくれたシーンがありましたが全て当たっていました。経験則に基づく予測の結果でしょうか。教官は得意げでした。
お客を乗せて売り上げを稼ぐことばかりに意識がいって、安全を蔑ろにしてしまうのは非常にもったいないことだと思います。日々の意識の向け方で、経験値を積み上げていけば自ずと安全運転が身につくものと思います。
また、この
ターゲットなんとなく認識法
は、運転中だけでなく、歩行中や自転車走行中、もっと広く考えれば生活の中でも活用できるものです。
『あー、今日の平均株価は、昨日より300円高くなってるな。』とか
『あー、今日日本の首相が、カナダに訪問に行ってるんだー』
など、一見自分には直接関係ないことや興味のないことでも、目や耳に入ったことを
なんとなく認識(いったん呟いて心の中に落とし込む)ことで
思いもよらぬタイミングで役に立つかもしれません
是非とも皆様
ターゲットなんとなく認識法
を活用してみてください。
それでは!
安全第一、安全に勝る優先事項は無い!
無事故無違反を積み重ねていきましょう
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