東京現役タクシードライバーのロバートジョニーロです。
いきなり、ちょっと道徳めいたタイトルで失礼致します。
タクシードライバーに転職して、つくづく気になるのが
「自分さえ良ければいい!」
としか考えていないなあ。と思う人が目につくようになりました。
共有スペースで傘を干すという行為
私の経験を少し昔に戻します。
前々職、社会人1年目の会社での、とある出来事
会社のフロアで、雨の日に傘を自分のデスクの隣で乾かしている人がチラホラいました。
私は特に邪魔とも感じていなかった為、特に気にもしていませんでした。
ある雨の日、この人は、いつものように、自分のデスクの脇で傘を干していました。
そこへ、会社の常務がフラリと私たちの部署のフロアに登場して、各課の管理職と話こんでいましたが
突然
誰だ!こんなところで傘を干しているのは!
フロアに常務の怒号が響き渡りました。
当然、この傘を干していた当人
そそくさと片付け、シラッと仕事に戻ります。
常務がその社員のもとに歩み寄り
自分さえ良ければいいと思っている考えの証拠だ。
いいか、この傘を干したい気持ちはわかる。
自分一人なら大したスペースではないからな!
床に傘を置いて干している状態を見て、
『私も、干したいな』
と思っている社員だっているはずだ
しかし、これを社員全員がやったらどうなる。
フロア中傘でいっぱいだぞ!
仕事においても、人生においても、
今、やっている行動が
『自分さえ良ければ良い』
という気持ちの現れなのかどうか?ひと呼吸おいて考えてから行動しなさい。
しばらくはフロアが静寂に包まれました。
もちろんこの社員の行動が誉められたことではないんだ。と、社会人1年目の私は思いましたがそれ以上に、この社員に、誰一人として、上司さえも常務のような注意をせずに、放置していたことも今思えば、よろしくなかったことなのではないか。と思い出します。
この経験から、次に転職した会社でも、やはり雨の日に床で傘を干している人がいて、それを見るたびに
あ!「自分さえ良ければいい人の化身だ」
と、思うようになりました。
“自分さえ良ければいい”という人は増えたのか?
タクシー運転手に転職して、色々な人、お客様、同業者、街を歩いている人、車、自転車を見かけるようになります。今まで、同じところを歩行者として歩いていた私も、いざ車に乗ると見える視点が変わってきます。
”自分さえ良ければ良い”という人が、増えたように感じましたが、それは私が視点がさまざま変わり接点が多くなったからかな?と感じています。
例えば、
同業者(タクシー運転手)の路上喫煙
東京都内のほとんどの場所で指定喫煙場所でのタバコは各区の条例で禁止されていますよね。会社からも、路上喫煙については厳しく通達されて良いるはずです。それでも路上喫煙をしてしまう人の心理ってなんなんでしょうか。
- 俺一人くらい吸っていたって、大丈夫だろう。
多分そんな思考なのかな。そもそも、路上喫煙って禁止なの?なんて人は論外ですが。。。
俺一人くらい。。。が、乗務中のドライバーさんが全員同じ思考で、休憩中に路上喫煙(公園等でも)していたら、たまったモンじゃないですよね。
時々路上喫煙をしている人を見ると、社会人一年目に経験した常務の怒号を思い出します。
まあ、今どきここまで酷い人はいないかもしれませんが、私の想像する
『自分さえ良ければそれでいい』の化身
が、脳裏をよぎってきます。
確かに喫煙程度で、なんだよ!と思うかもしれませんが、今は、本当に世の目線が厳しいです。
タクシードライバーはほとんどが会社の行灯を掲げているのですぐに、クレームが会社に入りますよね。
クレーム電話くらいなら良いですけれど、さらに厄介なのは自警団を称した人々のSNSでのアップです。
○○という会社の車番○○-○○のドライバーが○○で路上喫煙 動画アップ!
冗談やめようぜ!と思うんですが、結構流行っています。
自分さえ良ければ。は周りに迷惑この上なし
クレーム電話やSNS拡散が行われるとタクシー会社へのイメージもダウンし、同僚たちへの迷惑にもなります。
個人タクシーなら何しても大丈夫か?
とも言い切れませんよね。
タクシードライバーはいつも路上喫煙していて最悪だ!
一人の行いが業界のイメージを失墜していきます。
もちろん、タクシーを利用する人は、一定数いるので、タクシーは絶対に使わない!という人はそれほど増えないでしょうけれど、やはり、アクシードライバーとしての地位やイメージを自ら失墜させて、営業しにくい環境に落としていくことは迷惑この上なしです。
また、タクシープール(駅や羽田空港)などで、禁止となっているにもかかわらず、堂々と吸っているドライバーもいますよね。これは実害としか言えません。
他車が窓を開けていればタバコ臭が、車内に入ってしまいます。これぞまさに自分さえ良ければ良い化身の典型です
自分さえ良ければ良い:まとめ
昔から比べて全体的に増えたかどうか?は、統計の取り方もありませんし、感覚的な問題なので、わからないですが、色々な視点に立ってみると自分さえ良ければ良いという人は、今も昔もたくさんいたのではないでしょうか。
それよりも、自分自身も気がついていない他人に迷惑を変えている
自分さえ良ければ良いだろう
という行いや言動が無いか、この記事を書いて改めて見つめ直すきっかけとなりました。
タクシードライバーに限らず、社会で生活・営みを行っていく上では、ある程度の不自由さ、他人を気遣う心はあって然るべきかと思います。
特に、一人で働き自由いっぱいなタクシードライバーこそ、この精神は大切なのではないだろうか。
ちょっと説教じみた内容になってしまいました。若輩者の戯言と捉えていただければ幸いです。
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